そこにあるのは生と死の条理。この世に生きる者達の有限和

ming22945
独特の世界観を織りなす猫ばあばの、生きものの生と死をテーマにした物語、それが「鴉と蝸牛の約束」です。蝸牛は、オスでありメスであるという蝸牛であるための体の構造に、重大な欠陥を持っていました。その為に仲間たちから疎まれ、阻害され、そして天敵である鴉にその身を囚われてしまうのです。生まれながらにしての欠陥があるが故か、蝸牛は自分の生に執着を持っていません。食べられそうになっても、むしろそれを歓迎しているかのようでもあったのです。【作品形式:漫画】

この世に生を受けた者達は単純で残酷な生の営みを思い知らされます

体の構造に欠陥がある蝸牛は、仲間たちから疎まれ、罵声を浴び続ける日々を送っていました。そして天敵である鴉に狩られてしまいます。食べる為に蝸牛をさらった鴉は、オーブン焼きにしようか、ブリオッシュにしようか、パイ包みにしようかと楽しそうに調理法の選択をしています。その最中に失っていた意識を取り戻した蝸牛。これから食べられようというのに、妙に冷静でした。
ming22946
ming22947
ming22948
ming22949
ming22950
蝸牛にとっては、何でもないキスです。でも鴉の方は、もうお嫁にいけないとショックを受ける程の一大事でした。形勢逆転、蝸牛に圧し掛かられる鴉は子供の様に泣きじゃくります。これから食べられるのだから冥土の土産にとキスをしただけだった蝸牛は、鴉の様子を見て可哀想になったのか、自身の欠陥を明らかにし、命の主導権がどちらにあるのかを諭します。自分は所詮弱くて、欠陥持ちで、食べられる者なのだと。被捕食者が、捕食者を励ましています。そして、このままで生きていくくらいなら、鴉の血肉となりたかったという蝸牛。また会う時に、もし鴉につがいとなる者がいなければその時は一緒に…。しかし生きもの達の在る世界はそれを許してくれるほど優しくはありませんでした。「鴉と蝸牛の約束」は最悪のダークエンドを迎えます。

 

▼作品ページでもっと詳しく作品情報をチェック!
iconDetail

タイトル 鴉と蝸牛の約束
ブランド 猫ばあば
価格(税込) 972円
発売日 2016年05月21日

 

●関連記事
獣耳ショタ型アンドロイドのめくるめく官能調教の数々!

main161獣人タイプのセクサロイド……少年の体に獣の耳と尻尾を持つ愛らしいアンドロイド。JOINACの繰り出すabdielはそんな可愛いケモノ少年型アンドロイドのお話です!登場するアンドロイドはHAR-A:通称シロとHAW-B:通称クロ。愛玩用人型ロボットである彼らはとある金持ちの依頼である研究所に制作を依頼されました。

2016年06月13日 00時01分
カテゴリ: BL同人